HOME > よくある質問 > 損害賠償について > うつ病による素因数減額はありますか?
うつ病であることが、すべて素因減額となるわけではありませんが、素因減額の可能性はあります。
素因減額とは、交通事故による損害の発生・拡大が、被害者が既に有していたとする要因によって引き起こされたと判断できるときは一定の割合で賠償金を減額することを指します。
この素因には、被害者の心因的素因と体質的素因の2つがあります。
心因的素因は、うつ病といった精神疾患や特異な性格等が挙げられます。交通事故遭ったら心理的にネガティブになるのは当然のことですが、心因的素因としてあたるとされるのは、通常の範囲を超えていたため、損害が拡大したと判断できる場合です。例えば、傷害が比較的軽微であり、他覚所見がなく、通常の範囲を超えた長期間の治療をした場合などは、心因的素因として素因減額が問題になることがあります。
通常の範囲かどうかを判断するには、個別の事案で検討する必要があります。保険会社に素因減額の話を出された場合は、専門の弁護士に相談することをお勧めします。