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年少者に後遺障害が残った場合の逸失利益について教えてください。

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Answer

年少者に現実の収入はありませんが、平均年収を使用して逸失利益を算定して請求することができます。

交通事故によって被害者に後遺障害が残った場合、交通事故がなければ得られたはずの利益を逸失利益として、加害者に請求できます。計算式は下記のとおりです。

基礎年収×労働能力喪失率×労働能力喪失期間に対応するライプニッツ係数

では、交通事故により後遺障害の残った被害者が年少者であった場合、その逸失利益はどうやって導き出すのでしょうか。給与所得者の場合、基礎年収は事故の前年の収入とするのが基本です。しかし年少者は就労していないため、自己の前年の収入という明確な数値がありません。では、逸失利益は否定されてしまうのでしょうか。裁判例では、一概に算定不能として逸失利益の喪失による損害賠償請求を否定することは許されないとしています(最判S39.6.24)。

この場合、全年齢、学歴計の賃金センサスの値を用いて基礎年収として算定することが一般的です。全年齢としているのは、男女の賃金差を是正するためという観点からです。

労働力喪失率は後遺障害の等級によって、数値が変わります。

1級 2級 3級 4級 5級 6級 7級
100% 100% 100% 92% 79% 67% 56%
8級 9級 10級 11級 12級 13級 14級
45% 35% 27% 20% 14% 9% 5%

労働能力喪失期間は原則的に後遺障害の症状固定日(治療を継続してもこれ以上症状が改善する見込みのない状態)から、67歳までとなっています。しかし、年少者が被害者の場合は18歳から67歳までの期間である49年を労働能力喪失期間とします。

ライプニッツ係数は中間利息控除するための係数のことを指します。逸失利益は一括で前払いしてもらうため、今後発生するであろう期間における利息も一緒に受け取ることになります。この利息を控除するための係数のことをライプニッツ係数といいます。49年の労働能力喪失期間に対応するライプニッツ係数を乗じて、後遺障害の残った年少者の逸失利益を算定します。

  • 年少者に後遺障害が残った場合、平均年収をから逸失利益を算定し、請求することができる