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肩鎖関節脱臼は後遺障害の等級認定を受けることができますか?

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Question

交通事故に遭い、肩鎖関節脱臼の診断を受けました。
肩を上げられず、上げようとすると激痛が走るため、日常生活に支障が出ています。
肩鎖関節脱臼で後遺障害の等級は認定されますか。される場合はどのような等級になりますか。

Answer

肩鎖関節脱臼の後遺障害は、運動障害、神経症状、変形障害で等級を受ける可能性があります。

肩鎖関節とは、肩甲骨と鎖骨の間の関節のことを指します。肩甲骨の肩峰(けんぽう)という部分と鎖骨の遠位端(えんいたん)という部分が向かい合って関節を作っています。

この肩鎖関節は、向かい合う軟骨と軟骨が特に凹凸にはまり込むような構造はしていないので、容易に外れてしまいそうな形状をしています。しかし通常脱臼しないのは、強固な靭帯が支えているからです。肩鎖関節自体を取り囲むように支えている靭帯が「肩鎖靭帯(けんさじんたい)」と呼ばれており、肩鎖関節脱臼で最初に損傷する靭帯です。しかし、もっと重要な靭帯があり、それが「烏口鎖骨靱帯(うこうさこつじんたい)」です。この烏口鎖骨靱帯は肩甲骨の烏口突起という鎖骨の下のほうに位置する突起と鎖骨を繋いでいて、この靭帯があるから、鎖骨が上に跳ね上がらないで済んでいるといえます。

この肩鎖関節を脱臼すると、痛みや腫れが生じます。肩鎖関節脱臼は、肩鎖靭帯・烏口鎖骨靭帯の損傷の程度や鎖骨のずれの程度や方向等に応じて、①捻挫、②亜脱臼、③脱臼、④後方脱臼、⑤高度脱臼、⑥下方脱臼の6つに分類されています。
前述のとおり、肩鎖関節脱臼の後遺障害は、運動障害、神経症状、変形障害で等級を受ける可能性があります。

運動障害

肩関節の用を廃したといえる場合

8級6号

肩関節の可動域が健側の手関節と比べ2分の1以下に制限されている場合

10級10号

肩関節の可動域が健側の手関節と比べ4分の3以下に制限されている場合

12級6号

神経症状

局部に頑固な神経症状を残すもの

(画像所見などにより、神経症状の発生を医学的に証明できるもの)

12級13号

局部に神経症状を残すもの

(医学的には証明できなくても、被害者の自覚症状を医学的に説明できるもの)

14級9号

変形障害

骨折が治癒しても、元のとおりに癒合せず変形したままでくっついてしまう場合のことを指します。

鎖骨、胸骨、肋骨、肩甲骨又は骨盤骨に著しい変形を残すもの

12級5号

ここでいう変形は、外見からあきらかに変形している状態をさし、レントゲン上の変形のみでは、変形として判断されませんので注意が必要です。

また、この変形障害に関しては後遺障害の逸失利益が保険会社との間で争われることがあります。そのため、肩鎖関節脱臼により痛みが残り、労働能力が喪失したこということを、具体的に主張する必要があります。

  • 肩鎖骨関節脱臼の場合、運動障害、神経症状、変形障害が残ると、後遺障害の等級認定を受ける可能性がある