HOME > よくある質問 > 保険について > 労災保険と自賠責保険どちらを優先して使うべきですか?
一般的に自賠責保険を優先させるべきとの意見が多いですが、労災を優先させた方がいいケースもあります。
労災保険とは、業務上または通勤による負傷、疾病、傷害、死亡に対し保険給付を行う制度のことをいいます。従業員1名以上使用している事業所は加入の義務があります。
労災保険は自賠責保険との併用が可能ですが、二重に同じ内容の補償を受けることはできません。一方で労災、自賠責保険を超えた損害がある場合は、相手方の任意保険に賠償請求することができます。なお、労災保険には慰謝料の補償がありませんので、慰謝料は自賠責保険か相手方の任意保険に請求することになります。
労災保険と自賠責保険の補償範囲は以下のとおりです。
〈労災保険〉
傷害部分 | 療養(補償)給付、休業(補償)給付、傷病(補償)給付または年金 |
後遺障害部分 | 障害(補償)給付、介護(補償)給付 |
死亡部分 | 遺族(補償)給付、葬祭料(葬祭給付) |
その他 | 各特別支給金 |
〈自賠責保険〉
傷害部分 | 治療費、通院交通費、休業損害、入通院慰謝料、 付添看護費、入院雑費、診断書発行手数料、文書料 |
後遺障害部分 | 後遺障害慰謝料、後遺障害逸失利益 |
死亡部分 | 葬儀費、死亡慰謝料、死亡逸失利益 |
一般的に自賠責保険を優先させるべきとの意見が多いですが、労災を優先させた方がいいケースもあります。それは、自分の過失割合が大きい場合、自動車の所有者が運行供用責任を認めない場合や相手が無保険車または対人賠償保険が不十分な場合です。