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後遺障害を理由とする近親者の慰謝料請求

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後遺障害を理由とする近親者の慰謝料請求

1 近親者の慰謝料請求が認められる場合

被害者に重度の後遺障害がある場合には、その配偶者や子供などの近親者にも固有の慰謝料請求権が認められることがあります。裁判例の表現をそのまま引用すると、「死亡に匹敵するような精神的苦痛を受けた場合」には近親者にも慰謝料請求権が認められるということになります。被害者が交通事故により死亡した場合には、死亡慰謝料が認められますが、その際には近親者の固有の慰謝料請求権が認められます。そのこととの均衡からすれば、死亡するに至らなくとも、それに匹敵するような後遺障害が生じた時には、近親者の精神的苦痛を慰謝料として算定する必要があることも頷けます。

2 高額な慰謝料を認めた事例

例えば、過去の裁判例では、小学生の女児(症状固定時8才)が交通事故により植物状態(後遺障害1級)になった事案では、その母親の固有の慰謝料として800万円を認められた裁判例もあります。その判断の中では、母親が被害者である女児の看護に自らが老いるまであたらなければならないことや、被害者である女児の進学等の夢が奪われてその成長を楽しみにしていた母親も多大な精神的苦痛を負っていることなどが考慮されています。

3 その他の慰謝料を認めた事例

その他にも、会社員の男性(症状固定時28歳)が高次脳機能障害(後遺障害3級)となった事案では、その後遺障害により被害者の性格等が変容し、家庭内等で暴言や暴力が振るわれるなどするようになっていることを考慮し、被害者の両親にそれぞれ200万円(合計400万円)の慰謝料を認めた事案もあります。また、大学院生の男性(症状固定時26歳)が頭部外傷に起因する神経系統の機能又は精神の障害(5級2号)となった事案では、両親が本人に代わって買い物や洗濯、掃除などをする必要が生じるようになったことなどを考慮して、両親にそれぞれ50万円(合計100万円)の慰謝料を認めた事案もあります。

4 慰謝料と事実認定

このように、個別の事案の判断を見ると、近親者の慰謝料額は、具体的に近親者がどのような精神的損害を負っているのかの事実を認定し、それに対する慰謝料額を算定するという過程を経ていることが分かります。つまり、上記の女児の母親の精神的損害は、女児の成長等の夢を共有できず、むしろその看護を続けなければならなくなったという事実を認定して、その慰謝料を算定しており、大学院生の男性の両親については、家事などの負担が増えたという事実を認定して慰謝料額を算定しています。

そもそも慰謝料とは、精神的損害に対しての賠償金であり、精神的損害の程度は個別の事案により異なり、そのことは近親者においては特に顕著といえるかもしれません。このような個別具体的な判断には非常に専門的な知見を要するところですので、一度弁護士に相談されることをお勧めいたします。

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