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交通事故により高次脳機能障害(後遺障害等級1級3号)の後遺障害を負った男性(症状固定時27歳・大学院博士課程1年生)の後遺障害慰謝料等を判断した裁判例

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交通事故により高次脳機能障害等(後遺障害等級1級3号)と1眼摘出の後遺障害を負った独身会社員(女性、事故時21歳)の後遺障害慰謝料等を判断した裁判例

後遺障害慰謝料

交通事故により高次脳機能障害(後遺障害等級1級3号)を負った被害者の後遺障害の内容・程度等から、後遺障害慰謝料として3000万円が認められた。
交通事故により認知障害、記憶障害等の重度の高次脳機能障害を負い、大人の人格から幼児の人格に変わり、往事の生活と洋々たる前途を一瞬に奪われた被害者(症状固定時27歳・男・大学院博士課程1年生)を常時身近で見守り、看護せざるをえない両親にとって残念無念の極みである精神的苦痛の大きさに加え、介護による肉体的・精神的負担も重いこと等の事情を考慮し、被害者の両親は息子の死亡にも比肩すべき精神的苦痛を被ったとして、両親に固有の慰謝料として各400万円が認められた。

後遺障害による逸失利益

内定していた製薬会社への入社が確実であったことから、当該会社で得られる蓋然性のある年収と最新の賃金センサスを比較し、賃金センサス企業規模計・男性労働者・大学卒・全年齢平均賃金の1.4倍を基礎とし、就労可能と認められる28歳から就労開始し60歳まで32年間、労働能力を100パーセント喪失したとして、ライプニッツ方式により中間利息年5分を控除して、逸失利益が算定された。また、60歳から64歳までの7年間の被害者の逸失利益につき、賃金センサス企業規模計・男性労働者・大学卒・60歳から64歳までの平均賃金を基礎とし、ライプニッツ方式により中間利息年5分を控除して算定された。ただし、内定会社の32年後の退職金規程には不確定要素があるとして、相当な損害賠償額への算入が認められなかった。
その他、被害者が入社予定の製薬会社から博士課程3年間に受けるはずであった毎月10万円の奨学金貸与につき、同奨学金貸与は、入社後5年超在職すれば返済が免除され、その免除額は所得とされるという奨学金貸与契約を締結していたことを考慮して、本件事故と相当因果関係にある損害と認められた。また、被害者は本件事故に遭わなければ、博士課程3年間に大学から毎月2万円の助成金を受けることができたとして、これが所得と認められ、本件事故と相当因果関係にある損害と認められた。

後遺障害による介護費用等

母による介護が可能な症状固定後5年間は、症状の重篤さを考慮し、将来の家族介護費として日額8000円が認められた。
家族介護と職業介護とを併用する症状固定5年経過後から母が67歳になるまでの6年間については、母が働きに出る平日昼間は職業介護人に頼らざるをえないこと、平日の夜間及び週末と祝日は家族介護となること等を考慮し、将来の家族介護・職業介護併用介護費として平均日額1万5000円が認められた。
母が67歳となった以降は、被害者の平均余命残存期間40年の職業介護のみの期間につき、将来の職業介護費として平均日額2万円が認められた。
交通事故により高次脳機能障害の受傷内容、治療状況及び後遺障害の内容・程度に照らし、主張された1169万円の家屋改造費が必要・相当なものとして損害と認められた。