弁護士法人 TLEO虎ノ門法律経済事務所 静岡支店 交通事故被害者相談

054-204-5620 24時間WEB予約

交通事故により後遺障害等級8級(PTSD、足の疼痛及び感覚異常、醜状等)の後遺症を残した被害者(女児・事故当時小学5年生)の後遺障害慰謝料等を判断した裁判例

HOME 後遺障害の裁判例 >交通事故により後遺障害等級8級(PTSD、足の疼痛及び感覚異常、醜状等)の後遺症を残した被害者(女児・事故当時小学5年生)の後遺障害慰謝料等を判断した裁判例

交通事故により後遺障害等級8級(PTSD、足の疼痛及び感覚異常、醜状等)の後遺症を残した被害者(女児・事故当時小学5年生)の後遺障害慰謝料等を判断した裁判例

後遺障害(後遺症)による慰謝料

後遺障害(後遺症)による慰謝料について、後遺障害慰謝料については、後遺障害等級8級を基本に考えるものの、後遺障害の内容が多岐にわたり、かつ重篤であること、18歳に至るまで足の外傷についての経過観察や神経症状の継続治療を要すること、症状固定と診断された日以降も4回目の手術を受け、今後も手術を繰り返す可能性があることなども考慮し、基準額に2割を増額した996万円が相当であるとされた。
なお、近親者の慰謝料については、被害者が植物状態になったような事案ではなく、未成年であるというだけのことであって、被害者の死亡と同旨できるような損害が生じているわけではなく、さらに、慰謝料相当額の算定上被害者本人分と近親者分とを合計して一定の相当額が算定されるべきものとすれば、近親者の慰謝料を認めることはかえって被害者本人が受ける慰謝料を減らすだけになることなどに照らすと、本件において原告の慰謝料とは別個に近親者の慰謝料を認めることはできないとした。

後遺障害(後遺症)による逸失利益

後遺障害(後遺症)による逸失利益について、外傷性ストレス障害については神経症状であって、稼働開始までに軽快する可能性も十分考えられるのに対し、足の疼痛及び感覚異常は、器質的損傷に起因するものと考えられるから、労働能力喪失期間が一定限度に制限されるものではないと認められるなどとし、労働能力喪失率を45%とするのが相当であるとした。なお、醜状に関しては、直接的に労働能力の喪失を招くものではないところ、これを意識することにより労働効率の低下を招くことは考えられるが、足指の障害自体による労働能力喪失でおおむね評価し尽くされているということができるとした。

弁護士からのコメント

複数の後遺障害を負った女児の後遺障害慰謝料等を判断した裁判例です。器質的損傷による労働能力の損失について認め、また、女児であることを考慮した慰謝料額を算定するなどしています。また、親の慰謝料は、「親として、自分の娘の足指をみての精神的苦痛が大きいことは理解しうるものの、まだ女児であるとはいえ、子は親の所有物ではなく独立した人格を有することにかんがみると、精神的苦痛の慰謝は子供自身に慰謝料を取得させることによって賄われるべきであると言うべきであるとされている。」などと判示されています。