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交通事故により死亡した被害者(5歳・女)の慰謝料等を判断した裁判例

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交通事故により死亡した被害者(5歳・女)の慰謝料等を判断した裁判例

死亡による慰謝料

死亡による慰謝料として、被害者の年齢、近親者の感情を考え、被害者の死亡の結果発生に被害者側の過失が認められることを考慮しても、慰謝料算定に当たっては相応に金員加算すべきとして2200万円が認められた。
遺族の固有の慰謝料として、事故にあった10歳の姉について、自らも負傷した同事故により、隣に座っていた5歳の妹を亡くしたことで妹の死亡により甚大な精神的苦痛を受けており、100万円の近親者固有の慰謝料が認められ、その両親については、各300万円の近親者固有の慰謝料が認められた。

死亡による逸失利益

死亡による逸失利益につき、就労開始時までに相当年数を残すことから、現時点において将来における就労ないし収入状況等を適確に把握できず、逸失利益の算定に当たっては、賃金センサスの平均賃金によるべきであるとして、賃金センサス産業計・企業規模計・学歴計・全労働者の全年齢平均賃金を基礎とし、生活費45パーセントとして逸失利益の算定がなされた。

過失相殺

交差点における普通乗用車同士の出会い頭の衝突事故により、被害車両に同乗していた5歳の女児が死亡し、10歳の女児が受傷した事故は、対面信号の赤色表示を看過して交差点に直進侵入した加害車運転者の一方的過失により発生したものといえるところ、被害者らがジュニアシート等を着用していなかったことにより損害が拡大したと認められること、ジュニアシートないしシートベルトの着用が義務づけられた直後であることなどを併せてかんがみると、被害者らと身分上、生活上一体の関係にある母である運転者の過失として、被害者らの損害につき過失相殺を適用せざるをえないが、後部座席付近に2度にわたり強い衝撃が加わっていることなどからすれば、被害者らがシートベルト等をしていたとしても、相当程度の負傷は免れえなかったといえることに加えて、本件事故が、信号を無視した加害車運転者の一方的過失に基づく事故態様であること、5歳の被害者が死亡していることなどを考慮して、その過失は5パーセントを認めるのが相当であるとされた。

弁護士からのコメント

死亡事故の被害者がわずか5歳の女児であった事例です。被害者の姉も同乗して事故に遭っており、妹を亡くしたことの固有の慰謝料も認められています。争点としては、被害者の過失があり、最終的な結論としては、被害者にも過失があったと認定されています。具体的には、シートベルトを着用させていなかったことが、母親の過失と評価され、そのことが被疑者側の過失として考慮されています。もっとも、被害者が幼くして亡くなっていることやシートベルトを着用していなくても重大な事故となっていた可能性が高いことなどから、その過失割合は5パーセントと非常に低く算定されており、加害者の責任が重く評価された事例といえます。幼児の死亡事故の慰謝料等を判断する上で大変参考になる裁判例といえます。