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交通事故により後遺障害等級2級1号(高次脳機能障害)の後遺症を負った被害者(男性・症状固定時15歳・高校生)の後遺障害慰謝料等を判断した裁判例

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交通事故により後遺障害等級2級1号(高次脳機能障害)の後遺症を負った被害者(男性・症状固定時15歳・高校生)の後遺障害慰謝料等を判断した裁判例

後遺障害慰謝料

被害者の後遺障害の内容及び程度、とりわけ、記銘力障害により被害者は生涯苦しみ続けることが予想され、夢であった警察官になることを含めて通常の就労は完全に諦めざるを得ず、結婚等も想定困難であって、人生の喜びや楽しみ、生き甲斐等の多くを諦めなければならない状況であるところ、このことは被害者にとっては死亡にも匹敵する程度の精神的苦痛が存するものとして慰謝料が算定されてしかるべきであり、今後も将来にかけて、少なからず通院やリハビリをすることにより病状を把握し、これに対処する必要が認められることからもすれば、後遺障害の慰謝料として3100万円を認めるのが相当であるとした。

後遺障害による逸失利益

後遺障害の内容及び程度に鑑みると、被害者の労働能力喪失率は、生涯にわたって100%であると認めるのが相当であり、18歳から64歳までの46年間、大卒労働者と同程度の収入を得られた蓋然性があるのに、これを全部失ったと言えるから、その逸失利益として、1億0155万1073円が相当であるとした。

後遺障害による介護費用等

将来的には、近親者による介護と職業介護人による介護を組み合わせ、あるいは施設入所等を適宜使い分けながら被害者の介護を続けていく蓋然性が最も高いということができ、その場合の費用は、仮に被害者の母親が介護を続けた場合に同人に生じうる損害、すなわち同人が得べかりし利益である日額1万1771円を算定の基礎におきながら、職業介護人の報酬額も念頭において、1日あたりの金額を1万2000円と定めた上で、年間438万円、被害者の症状固定時における平均余命である64・04年のライプニッツ係数を使用して算出した8374万1658円をもって将来介護費の損害と認めるのが相当であるとした。

弁護士からのコメント

症状固定時において15歳の男性が被害者の事例です。逸失利益の算定に当たって、高次脳機能障害という後遺障害をかかえながらも高校に入学した上で卒業し、記憶を要する国語や社会は不得手であったものの、数学が得意であったと認められ、大学に進学して大卒労働者と同程度の収入を得られた一応の蓋然性が認められるとしました。ただし、現在の大学進学率が100%に近づきつつあるのは公知の事実とはいえ、鹿屋市及びその周辺地域における大学進学率は必ずしも全国のそれと同程度でないことは当地においては公知の事実であり、事故時中学1年生であった被害者の将来の大学進学が高度の蓋然性をもって認められるわけではないため、公平の観点より、大卒労働者の平均収入を逸失利益の算定基礎とする一方、就労可能期間を18歳から64歳までの46年間と控えめに認定した裁判例です。